あさつきの原産地は日本で、古くから食べられてきたネギの仲間です。一見、万能ネギのように見えるが、万能ネギとは違う種類です。あさつき(浅葱)の名前はネギよりも葉が浅い緑色から付けられたようです。
〜あさつきの栄養成分〜
あさつきはネギ類の中でもトップクラスの栄養価を誇り、風邪予防のβーカロテンやビタミンCをはじめ、カルシウムや鉄といったミネラルも豊富に含まれています。注目はアリシン。
〜アリシンとは…〜
アリシンとは硫黄を含む化合物で、ネギ類やニンニクなどのにおいの成分です。ネギやニンニクを切ったりおろしたりして傷つけることによって、アイリンという成分がアリシンに分解されます。
アリシンは疲労回復のビタミンB1の吸収を高める働きがあります。また、強い殺菌力があり風邪予防や食中毒予防。血液をサラサラにする作用で、血栓予防や肩こり、冷え性予防などの働きもあります。
●今日の料理
あさつきギョウザ
?あさつきは洗って汚れを取る。水気を切り、小口切りにする。干ししいたけは水で戻してみじん切り、しょうがはすりおろしておく。
?ボウルに刻んだ?の野菜と豚ひき肉、塩、しょうゆ、ゴマ油を入れてよく混ぜる。ギョウザの皮で包む。
?フライパンに油を温め、?のギョウザを焼く。(中火で2〜3分) 焦げ目がついたら80ml程度のお湯を入れてフタをし、2分ほど蒸し焼きにする。フタを取って水気を飛ばし、焼けた部分の皮をパリッとさせて出来上がり。
ポイント…ギョウザの皮に焦げ目をつけて仕上げる。
あさつきとイカの和え物二種
?あさつきは洗って汚れを取り除く。沸騰した湯をくぐらせ、冷水にとって冷やす。軽く絞って3cm長さに切る。イカは刺身用に処理し、細く切っておく。
?みそ、マヨネーズ、おろししょうがを混ぜる。
?しょうゆ、ゴマ油、一味唐辛子を混ぜる。
??のあさつきとイカを2等分して?と?の調味液で和えて出来上がり。
ポイント…あさつきは加熱しすぎないように。
あずきの原産地は東アジアといわれ、日本や中国、朝鮮半島では古くから栽培されてきました。これらの地域ではあずきの赤い色に魔よけの力があるという信仰から赤飯などの行事食に欠かせない食材となりました。
〜あずきの栄養成分〜
あずきの主成分は炭水化物で、ほかにタンパク質や食物繊維も多く含まれており栄養価の高い食材です。また、疲労回復のビタミンB1や成長促進のビタミンB2も含まれています。注目はサポニン。
〜サポニンとは…〜
サポニンとは糖類と炭水化物が複合した配糖体の一種で、あずきを煮たときにでる泡がサポニンです。
その働きは、血栓を溶かし動脈硬化や高血圧予防に作用します。また、せきや痰を鎮めたり、二日酔いやむくみの改善、便秘予防などの働きもあります。
●今日の料理
小豆のいとこ煮
?小豆は洗って2カップ程度の水を入れ、一度沸騰させる。小豆の色が出てきたらお湯を捨て、再度水を入れて火にかける。アクを取りながら、差し水をしながら煮る。(弱火で30〜40分) 押してつぶせるくらいが煮上がりの目安。
?かぼちゃは一口大に切り、水をひたひたに加えて煮る。(弱火で10分ほど) かぼちゃがやわらかくなったら余分なゆで汁を捨て、?の小豆の水煮100g、はちみつ、塩で味を調える。全体がなじむまで5分ほど煮て出来上がり。
ポイント…水煮を作るときは差し水をしながら。
桜大福
?小豆は洗って2カップ程度の水を入れ、一度沸騰させる。小豆の色が出てきたらお湯を捨て、再度水を入れて火にかける。アクを取りながら、差し水をしながら煮る。(弱火で50分ほど) 小豆が充分やわらかくなるまで煮たら、砂糖を2回に分けて入れ、塩で味を調える。水分がなくなるまで煮詰め、そのまま室温まで冷ます。
?桜の花の塩漬けは水につけて軽く塩を抜き、4個は刻んで?の小豆あん160gに混ぜる。小豆あんを8等分して丸める。
?耐熱ボウルに白玉粉、上新粉、砂糖、塩を入れ、水を加えてなめらかにする。軽くラップをし、700Wのレンジで1分加熱してヘラでよく混ぜる。この作業をあと2回繰り返し、もちに透明感が出て充分火が通ったら水あめを混ぜる。さらに700Wで30秒加熱し、ヘラで練り上げ大福の生地を作る。
??の生地を片栗粉を敷いたバットに取り出し8等分する。生地をのばし?の小豆あんを包む。仕上げに?の桜の花の塩漬けを大福の上にのせて出来上がり。
ポイント…大福の生地が温かいうちに手早く包む。
ふのりは紅藻類という海藻で、外海に面する岩場に繁殖する一年草です。産地は北海道や三陸のほか九州や四国でも採れます。青森県ではふのり採り体験ツアーが行われている風間浦村が有名です。
〜ふのりの栄養成分〜
ふのりの主成分は炭水化物で、ほかにカルシウムや鉄、亜鉛といったミネラルが豊富に含まれています。また食物繊維も多いので、食事のバランスをとるには優れた食材です。注目はフコイダンとフノラン。
〜フコイダンとは…〜
フコイダンとはふのりやワカメなどの海藻類のぬめり成分で、水溶性食物繊維の一種です。
その働きは、胃潰瘍や胃がんの原因といわれるピロリ菌を胃壁につかないようにさせます。ピロリ菌は胃壁につくことで胃潰瘍などを発症させるので、胃壁をピロリ菌から守るフコイダンは胃潰瘍予防に注目の成分です。
〜フノランとは…〜
フノランとは特にふのりに多く含まれる粘性多糖類で、こちらも水溶性食物繊維の一種です。
その働きは、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防。肝臓機能を強化して免疫力を高める。また、虫歯予防の成分として注目のキシリトールの働きを促進させるなどがあります。
●今日の料理
ふのりとタコの酢の物
?ふのりはよく洗っておく。熱湯をかけて水で冷やし水切りする。タコはうす切りにする。玉ねぎは薄く切って水洗いして水切りしておく。
?酢、しょうゆ、砂糖を混ぜ、?のふのり、タコ、玉ねぎを和える。
?器に青しそを敷き、?を盛り付けて出来上がり。
ポイント…材料をよく水切りしてから和える。
ふのりのチーズみそ貝焼き
?ふのりはよく洗っておく。ホタテは貝からはずし、ウロを切り取って食べやすい大きさに切る。ネギは小口切りにする。
?大きめのホタテの貝に水を入れ、?のホタテ、ネギ、削り節を入れて火にかける。沸騰してきたらみそを溶き、ホタテに火が通ったら?のふのりとチーズをのせる。
?チーズが溶けるように箸で具を動かし、ふのりにも火が通ったら出来上がり。
ポイント…周りだけ焦げてしまわないように火の調節をする。
ココアは原料であるカカオ豆をばい煎、粉砕し、ペースト状に煮詰めて、脂肪分を除いて作られます。カカオの原産地はメキシコといわれ、紀元前1000年頃からすでに栽培が行われていたようです。
〜ココアの栄養成分〜
ココアには炭水化物、タンパク質、脂質のほかにもビタミンB群や鉄などのビタミンミネラルも豊富に含み非常に栄養価の高い食材です。注目はカカオ・ポリフェノールとテオブロミンです。
〜カカオ・ポリフェノールとは…〜
カカオ・ポリフェノールはココアの苦味成分で、生活習慣病や老化の原因といわれる活性酸素を抑制する働きがあります。
〜テオブロミンとは…〜
テオブロミンもココアの苦味成分の一つで、コーヒーのカフェインとよく似た成分です。その働きは、毛細血管を拡張し血流量の上昇を促す。(肩こり・冷え性改善)
癒しホルモンのセロトニンを誘導し、自律神経の働きを整える。(リラックス作用)
●今日の料理
アップルココア
?小鍋にココア(砂糖不使用)と砂糖を入れて混ぜ、水を加えて弱火にかける。ココアの香りがたち、ツヤが出たらりんごジュースを加えて混ぜる。
?ココアが沸騰する直前まであたため、火を止めてブランデーを入れる。
?りんごを薄く切って型抜きする。
?器に?のりんごを入れ、?のココアを注いで出来上がり。
ポイント…ココアを加熱し、香りをたたせてからりんごジュースを加える。
ココアスフレケーキ
?ココア(砂糖不使用)とベーキングパウダーを合わせてふるう。
?ボウルに卵を入れときほぐす。グラニュー糖を混ぜ、50度位の湯煎にかけて泡立てる。
??の卵が人肌程度の温度になったら湯煎からはずし、卵が室温になるまでしっかりと泡立てる。最後に低速にして3分ほど回し、泡のキメを整える。
?泡立てた?の卵に、ふるっておいた?のココアをもう一度ふるいながら加え、さっくりと混ぜる。生地の色が均一になったらココット皿に流す。
?テンパンに熱湯を1cmほど入れ、150℃のオーブンで40分ほど焼く。(竹串を刺して生地がつかないのが目安) 焼けたら室温まで冷ます。
?生クリームにグラニュー糖を混ぜて泡立て、好みのリキュール加える。
?冷ました?のケーキに?の生クリームをのせ、いちごやミントを飾って出来上がり。
ポイント…卵の泡立てをしっかりと。
ブリは成長とともに名前が変わる出世魚で、一般的にワカシ、イナダ、ワラサ、ブリと成長していきます。青森県で呼ばれているフクラゲはイナダ、アオはワラサに相当するようです。
〜ブリの栄養成分〜
ブリは良質のタンパク質を豊富に含み、また青魚に特徴的なDHAやIPAといった生活習慣病予防に働く不飽和脂肪酸も多く含みます。また、ビタミンB群やビタミンDといったビタミン類も多く含まれています。注目はヒスチジン。
〜ヒスチジンとは〜
ヒスチジンとはアミノ酸の一種で、ブリのほかにカツオやマグロなどにも多く含まれています。
子どもの成長に大きく関与し身体をつくる材料となります。また、ストレスの軽減や慢性関節炎の症状緩和、集中力の向上といった働きもあります。
ただ、ヒスチジンは分解されるとアレルギー症状を起こすおそれのあるヒスタミンになるので、アレルギー症状のある方や食べすぎには注意が必要です。
●今日の料理
ブリの鍋照り焼き
?酒、塩、しょうが汁を混ぜてブリの切り身を漬ける。(3〜4分) 付け合せの小松菜は熱湯で1分ほどゆで、水に冷やしてしぼり、3〜4cm長さに切っておく。
?漬けておいた?のブリの水気をふく。フライパンに油を温めてブリを焼く。(中火で片面3分焼いて裏返して2分焼く。)
?キッチンペーパーでブリから出た脂をふき取る。しょうゆ、みりん、酒、砂糖をあらかじめ混ぜておき、フライパンに流し入れる。フライパンをゆすりながらタレを煮詰める。ブリにからめて照りがついたら出来上がり。
ポイント…ブリに美味しそうな照りがつくまでタレを煮詰める。
ブリの漬けにぎり
?ブリの刺身は薄く削ぐようにして切り、酒、しょうゆ、ごま油で漬ける。(10分ほど) 青しそは細かく切って水洗いする。
?ごはんを冷まし、白ごまと?の青しそを混ぜる。
?ラップに?のごはんをのせ、一口大ににぎる。上に漬けておいた?のブリをのせて出来上がり。
ポイント…ブリを幅広く、薄く切る。