落花生の原産地は南米アンデス山脈といわれ、紀元前にはすでに食用にされていたようです。日本へは江戸時代に中国から伝わり、当初は南京豆と呼ばれていました。その後、明治時代に普及し、節分の豆まきにも使われるようになりました。
〜落花生の栄養成分〜
落花生の主成分は脂質で、ほかにタンパク質、炭水化物と三大栄養素を豊富に含む栄養価の高い食材です。特に落花生の脂質は不飽和脂肪酸が多く、生活習慣病予防が期待できます。また、アルコールの分解に必要なナイアシンも含まれているので、おつまみに落花生はおすすめです。注目はビタミンE。
〜ビタミンEとは…〜
ビタミンEは脂に溶ける脂溶性ビタミンで、ナッツ類や植物の油に多く含まれています。生活習慣病や老化の原因といわれる活性酸素を抑制する働きや抹消血管を拡張して血液循環をよくする働きがあるので、若返りのビタミンとも呼ばれています。
●今日の料理
落花生と鶏肉炒め
?落花生は殻をとる。鶏むね肉は2cm角に切り、塩、こしょう、酒、片栗粉で下味をつける。
?ピーマン、パプリカ、エリンギは2cm角程度に切る。にんにく、しょうがはみじん切りにする。
?フライパンにごま油を温め、?のにんにくとしょうがを炒める。香りが出たら?の鶏むね肉を炒め、?のピーマン、パプリカ、エリンギを加える。?の落花生を加えてオイスターソース、しょうゆ、塩、こしょうで味を調えて、出来上がり。
ポイント…材料の大きさをそろえて切る。
落花生の焼きメレンゲ
?落花生は殻を取って、フードカッターで細かくし、きび砂糖、薄力粉を混ぜる。
?清潔な乾いたボウルに卵白を入れ泡立てる。泡がふんわりしてきたらグラニュー糖を少しずつ加え、しっかりとしたメレンゲを作る。
??の落花生と?のメレンゲをよく混ぜて、絞り袋に入れる。テンパンに直径3cmほどに絞りだす。
?170℃のオーブンで10分、150℃に下げて10分程度、きれいな焼き色がつくまで焼く。粗熱をとってカリッとさせたら出来上がり。
ポイント…落花生とメレンゲをきちんと混ぜること。
にんじんの原産地は中央アジアのアフガニスタンといわれ、そこから西に伝わったヨーロッパ型と東に伝わったアジア型に大きく分けられます。現在、一般的に出回っているにんじんはヨーロッパ型で、アジア型は赤い色が特徴的な京にんじんなどが有名です。
〜にんじんの栄養成分〜
にんじんには英語のキャロットが語源となったカロテンやビタミンB群、ビタミンCなどのビタミン類のほか、カルシウムや鉄といったミネラルも豊富に含みます。注目はカロテン。
〜カロテンの働き〜
にんじんのような緑黄色野菜に多く含まれるカロテンは特にβーカロテンと呼ばれ、生活習慣病や老化の原因といわれる活性酸素を取り除く働きがあります。
また、βーカロテンは私たちの体内に入ると、必要な分だけビタミンAに変換され、変換されたビタミンAは風邪予防や疲れ目改善、美肌などの働きがあります。
●今日の料理
にんじんの子和え
?にんじんは4〜5cm長さのせん切りにする。しらたきは食べやすい長さに切る。万能ネギは小口切りにする。
?鍋に油を入れ、弱火で?のにんじんを炒める。全体に油がなじんだら、?のしらたきを入れ更に炒める。
?だし汁、酒、しょうゆを加えて中弱火で3〜4分煮て、にんじんに火が通ったら真タラ子を加える。真タラ子が白っぽくなり火が通ったら塩で味を調える。
?器に盛り、?の万能ネギを散らして出来上がり。
ポイント…にんじんは軟らかくしすぎないこと。
キャロットチキン
?にんじんはスライサーなどを使って粗めにカットする。大皿に広げて700Wのレンジで40秒ほど加熱ししんなりさせる。鶏モモ肉は1cm幅に小さく切る。
?ボールに?のにんじんと鶏肉を入れ、粉チーズ、乾燥バジル、塩、こしょう、卵、薄力粉、パン粉を加えて混ぜる。
?フライパンにオリーブオイルを温め、?の生地を6等分して形を平らに整えて中弱火で焼く。(フタをして片面3分ずつ)
?器に盛り付け、レモンと付け合せ野菜を添えて出来上がり。
ポイント…火が通りやすいように薄く整えて焼く。
みかん類の原産地は東南アジアといわれ、中国では4000年も前から栽培が行われていたようです。一般的に私たちがみかんと言っている温州みかんは、鹿児島県が原産で、中国から伝わった品種から偶然生まれたようです。
〜みかんの栄養成分〜
みかんには風邪予防のカロテンやビタミンCが多く含まれているほか、ビタミンB群や食物繊維など様々な栄養成分が含まれており、バランスよくビタミン補給ができる果物です。
注目はβークリプトキサンチンとヘスベリジン。
〜βークリプトキサンチンとは…〜
βークリプトキサンチンとは果物や野菜に含まれる黄色やオレンジ色の色素で、ポリフェノールの一種です。
生活習慣病や老化の原因といわれる活性酸素を抑制する働きがあります。また脂肪細胞の肥大を抑制し、肥満やメタボリック症候群の改善にも作用するという報告もあります。
〜ヘスベリジンとは…〜
ヘスベリジンは柑橘類の皮や袋、白いスジに多くふくまれるポリフェノールの一種です。毛細血管を丈夫にし高血圧や脳出血を予防したり、血流を改善して冷え性や肩こりの改善に働きます。
●今日の料理
みかんとほうれん草のサラダ
?みかんは皮をむいて縦半分に割り、1cm厚さに切る。ほうれん草はさっとゆでで水で冷やし、3cm長さに切る。セロリはピーラーで縦に削り水に漬けておく。(3〜4分) その後充分に水切りしておく。
?白ワインビネガー、オリーブオイル、塩、こしょうを混ぜてドレッシングを作る。
??のドレッシングに?のほうれん草を入れてよく和える。さらに?のみかんを加え崩さないように混ぜる。
?器に?のセロリを敷き、?のサラダをのせて出来上がり。
ポイント…みかんを崩さないように仕上げる。
みかんのギモーヴ
?みかんはフードカッターにかける。ゼラチンは分量の水に振りいれふやかしておく。流す容器にクッキングペーパーを敷く。
?小鍋に?のみかんを入れ、グラニュー糖、水あめを加えて沸騰させる。弱火にしてかき混ぜながら3分ほどとろみがつくまで煮る。火を止めて沸騰がおさまったら?のゼラチンを入れてよく溶かす。レモン汁も加える。
?ボウルを湯煎にかけてあたためておき、?を入れる。ハンドミキサーを徐々に高速にしてしっかりと泡立てる。(10分程度)ゴムベラを使って一気に?の容器に流し、手早く表面をならす。涼しいところで1〜2時間固める。
?固まった?のギモーヴを取り出し、コーンスターチをまぶしながら12等分する。ハケで余分なコーンスターチを払って出来上がり。
ポイント…泡立てをしっかりする。
かぶは大きく分けてヨーロッパ系とアジア系分類され原産地は定かではありません。主に小型のヨーロッパ系は東日本で栽培され、大型のアジア系は西日本で栽培されています。
1月7日に食べる七草粥の素材の一つで、その形が鈴に似ているところから「すずな」と呼ばれています。
〜かぶの栄養成分〜
かぶは水分が多く、ビタミンB群やビタミンC、食物繊維などが含まれています。注目はアミラーゼ。
〜アミラーゼとは…〜
アミラーゼとはすい臓や唾液に含まれる消化酵素で、炭水化物をブドウ糖などに分解する働きがあります。それにより、食べすぎによる胃もたれや胸やけを緩和する作用があります。
●今日の料理
かぶのマリネサラダ
?かぶは皮をむいて極薄切りにし、小さじ1/2の塩で軽くもんでしんなりさせる。10分ほどおいて水分をしぼる。レタスは一口大、玉ねぎは薄切り、トマトは薄いくし切りにする。パセリはみじん切りにし、水洗いしてキッチンペーパーで絞る。
?ボウルにレモン汁、酢、オリーブオイル、塩、こしょうを合わせマリネ液を作る。
??のかぶ、レタス、玉ねぎ、トマトを?のマリネ液で和え、30分程度冷やしてなじませる。
?器に盛り付け、パセリを散らして出来上がり。
ポイント…かぶは出来るだけ薄く切る。
かぶのスープ煮
?かぶは茎を1〜2cm残して切り、茎の根元を竹串で汚れを取りながら洗う。かぶの底を5mmほど切り立たせるようにする。
上部を茎ごと1cmほど切りふたにする。かぶの中身をくり抜き器にする。
葉は3〜4cm長さに切る。
?くり抜いた?のかぶの中身は1cm角ほどに切り、しいたけは粗みじんに切る。
?鶏ひき肉に塩、鶏がらスープ顆粒、片栗粉をよく混ぜ、?のかぶとしいたけを混ぜる。?のくり抜いたかぶの器に詰める。
?鍋に?のかぶとふた部分を入れ、かぶの高さまで水を入れる。鶏からスープ顆粒と塩を加えて火にかける。沸騰したら弱火で15分ほどやわらかくなるまで煮込む。仕上がる前に?のかぶの葉を入れて3〜4分煮る。
?器に?のかぶ、ふた部分、かぶの葉を盛り付けて出来上がり。
ポイント…かぶの形が崩れないように弱火でじっくり煮込む。
豚ヒレ肉は、豚一頭からとれる量が少ないので、少し高価なお肉ですが、豚肉の部位の中でキメが細かく、あっさりと淡白な味わいが特徴です。脂身が少ないので火を通しすぎないのがコツ。
〜豚ヒレ肉の栄養成分〜
豚ヒレ肉の主成分はタンパク質で、ほかに疲労回復に働くビタミンB1や成長促進のビタミンB2が豊富に含まれています。注目はリジン。
〜リジンとは…〜
リジンとは必須アミノ酸の一つで、体の修復や成長に使われるほか、ホルモンや酵素を作る働きにも欠かせない成分です。
また、体のエネルギー源であるブドウ糖の代謝を促進する働きがり、疲労回復や脳を活性化させる働きなどもあります。
●今日の料理
豚ヒレ肉で黒酢酢豚
?豚ヒレ肉は細長く一口大に切り、しょうゆ、おろししょうがで下味をつける。
?レタスは1cm幅に、トマトはくし切りにする。
?長ネギは半分に切り、飾り用の白髪ネギを作る。残りは粗く刻む。しょうがはみじん切りにする。刻んだネギとしょうがを黒酢、黒砂糖、しょうゆ、紹興酒、塩、水、片栗粉と混ぜ甘酢を作る。
?水に片栗粉とゴマ油を混ぜ衣を作る。
?揚げ油を温め、?の豚肉に?衣を混ぜてからめ、少し高めの190℃程度で1〜2分揚げる。
?フライパンにゴマ油を温め?の甘酢をかき混ぜながら入れる。沸騰したら揚げた?の肉を入れ酢豚を仕上げる。
??のレタスとトマトとともに?の酢豚を盛り付ける。仕上げに?の白髪ネギを飾って出来上がり。
ポイント…豚ヒレ肉は少し高めの温度で揚げる。
豚ヒレ肉のニラ蒸し焼き
?豚ヒレ肉は5mm程度の薄切りにして塩少々で下味をつける。ニラは3〜4cm長さに切る。
?フライパンに?の豚ヒレ肉を平らに並べ、酒を振りかける。その上に?のニラを散らしてフタをして加熱する。沸騰したら中火で3〜4分加熱し、豚肉に火が通ったら火を止める。
?器に盛り付け、しょうゆと練り辛子を添えて出来上がり。
ポイント…肉の厚さをそろえて切る。