とうもろこしの起源ははっきりしていませんが、紀元前3000年前には大規模な栽培が行われていたそうです。
青森県でとうもろこしといえば嶽きみが有名ですが、岩木山ろくの標高450メートルに位置する嶽高原の激しい寒暖の差が、嶽きみの甘さの秘訣だそうです。
〜とうもろこしの栄養成分〜
とうもろこしの主成分はエネルギー源の炭水化物です。そのほかに胚芽、つまり粒の根元の部分にはビタミンB1やビタミンEなどが豊富に含まれているので、その部分もきれいに食べましょう。注目はゼアキサンチン。
〜ゼアキサンチンとは…〜
ゼアキサンチンとはとうもろこしの黄色から橙色の色素成分で、ポリフェノールの一種です。
特に人間の目の黄斑という部分に多く存在しており、紫外線などで発生した活性酸素を抑える働きがあります。それにより、疲れ目や視力低下予防などが期待できます。
●今日の料理
焼きとうもろこし
?とうもろこしは半分に切り、実を包丁で削っておく。(正味100gにする)
?ボウルに?のとうもろこし、薄力粉、水を入れてかき混ぜる。
?フライパンに油を温め、?のとうもろこしの生地を一口大に流して焼く。(中弱火で片面3分ずつ)
?仕上げに片面にしょうゆを塗り、軽く焼いて出来上がり。(1分ほど)
ポイント…しょうゆを塗ったら焼きすぎないこと。
とうもろこしのスープ
?とうもろこしは実を削り取る。玉ねぎはうす切りにする。パセリはみじん切りにして水洗いし、水気をきっておく。
?バターで焦がさないように弱火で2〜3分玉ねぎを炒め、?のとうもろこしを入れる。水を加え、沸騰してから中火で3〜4分煮る。水溶き片栗粉を混ぜ、塩・こしょうで味を調える。
?粗熱が取れたら?のとうもろこしをフードプロセッサーにかけたあと丁寧に漉す。小鍋で温めて器に盛り、生クリーム少々と?のパセリを浮かせて出来上がり。
ポイント…加熱時間は沸騰してから3〜4分で。
みょうがの原産地は日本を含めたアジア東部といわれています。6月から10月ぐらいがみょうがの旬で、青森ではこれから秋物のみょうがが出回ります。
〜みょうがの栄養成分〜
みょうがにはカリウムやカルシウム、ビタミンB1などが含まれていますが、あまり多くはの栄養成分はありません。そんな中で注目は微量成分のαーピネン。
〜αーピネンとは…〜
αーピネンとはみょうが独特の香りの成分です。その働きは、血液循環をよくする。発汗を促進させる。食欲増進、消化促進などがあり、これによって夏かぜ予防が期待できます。
ちなみにみょうがを食べると物忘れをするというのは迷信で、栄養学的な根拠はありません。
●今日の料理
みょうがと豚肉の炒め煮
?みょうがはよく洗い、大きければ縦半分に切る。青しそはざく切りにする。
?フライバンに油をひいて豚肉を炒め、しっかり火が通ったら?のみょうがを加える。みりん、しょうゆ、砂糖を合わせて加え、?の青しそも入れて全体にからめて出来上がり。
ポイント…豚肉に火が通ってからみょうがを入れる。
みょうがの串焼き
?みょうがはよく洗っておく。しいたけは半分に切る。みそ、みりん、砂糖を合わせて混ぜておく。
?竹串に?のみょうがを刺し、?のしいたけ、更にみょうがと交互に刺していく。
?竹串の持ち手部分をアルミホイルで覆い、グリルで両面を焼く。(片面3分ずつ) みそだれを薄く塗って軽く焦げ目をつけて出来上がり。(1分ほど)
ポイント…みそを塗る前にみょうがに火を通しておく。
ニンニクの原産地は中央アジアといわれ、古代エジプトのピラミッド建設に従事した労働者が食べていたという古い歴史を持つ野菜です。日本へはおよそ2000年前に伝わったようです。
青森県はニンニクの品質の高さで有名ですが、寒暖の差が美味しさの秘訣のようです。
〜ニンニクの栄養成分〜
ニンニクの主成分は炭水化物で、ほかにカルシウムや鉄といったミネラルやビタミンB1、B2など多くの栄養成分が含まれています。注目はアリシンとスコルジニン。
〜アリシン・スコルジニンとは…〜
アリシンとはニンニクの臭いの素となる成分で、切ったりすりおろしたりすると発生します。その働きはビタミンB1と結合してビタミンB1の吸収を促進させます。(疲労回復)
スコルジニンとは窒素や硫黄を含む有機化合物で、日本人の小湊博士が発見したニンニク特有の成分です。その働きは新陳代謝を活発にし、体力増強や疲労回復に作用します。また、血行を良くする働きもあるので、冷え性や肥満予防にも作用します。
●今日の料理
にんにくロール
?にんにくは皮をむき縦半分に切る。長ネギは3cm長さに、しょうがは薄切りにする。
?豚肉を1枚ずつ広げてブラックペッパーをふり、手前に?のにんにくを置いてくるくる巻く。
?フライパンに油をひき、?の豚肉の巻き終わりを下にして焼く。肉の脂が出てきたら?の長ネギも入れて一緒に焼く。
?きれいな焦げ目がついたら水、酒、砂糖、しょうゆ、?のしょうがを入れて水気がなくなるまで煮る。(弱火で20分ほど) 充分に水分が飛んだら出来上がり。
ポイント…にんにくがやわらかく甘くなるまでじっくり煮込む。
にんにくチップのせごはん
?にんにくは皮をむいて2mm程度の薄切りにし、オリーブオイルで焦がさないように揚げ焼きにしてにんにくチップを作る。(弱火で5分ほど)
?牛肉は砂糖、みりん、しょうゆで下味をつけておく。長ネギ、青じそは粗みじんに切る。
?にんにくを焼いた油で?の長ネギと牛肉を炒める。焦げ目がついたらごはんを入れて手早く炒め、ブラックペッパー、しょうゆ、ごま油で味を調える。仕上げに?の青じそを入れて軽く混ぜる。
?器に盛り、?のにんにくチップを砕いて散らす。野菜を添えて出来上がり。
ポイント…にんにくチップは焦がさないよう弱火で作る。
冬場に獲れるヤリイカに対し、夏場のイカはスルメイカです。日本で一番多く獲れ、その名の通りかつてはスルメ用だったようですが、生でももちろんおいしいイカです。ちなみに青森や北海道ではスルメイカを真イカと呼んでいます。
〜イカの栄養成分〜
イカの主成分はタンパク質で、アミノ酸のバランスのよい良質のタンパク質です。ほかに疲労回復に働くタウリンや味覚を正常に保つ亜鉛など様々な栄養成分が含まれています。注目はタンパク質。
〜タンパク質とは…〜
タンパク質とは私たちの身体の基礎となる成分で、筋肉や皮膚、血液、髪の毛にいたるまでタンパク質をもとに構成されています。
タンパク質を含む主な食品は肉類、魚介類、卵、乳製品、大豆製品ですが、脂質を含むものも多く含まれています。なるべく脂質を減らしてタンパク質を摂取したい方にはイカがおすすめです。
●今日の料理
イカのナンプラー一夜干し
?イカはよく洗ってさばいて開き、軟骨を取り除く。
?ナンプラー、にんにく・しょうがのすりおろし、ブラックペッパーを合わせ、?のイカを漬ける。(ラップをして1〜2時間)
??のイカの水分を拭き、竹串などを刺して開いた状態にし下に受け皿を置いて干す。(5時間〜一晩)
?好みの干し加減になったら竹串からはずし、網やグリルで焼いて出来上がり。
ポイント…風通しのよい場所におく。
スミも使ったイカの肝炒め
?イカはよく洗って、肝を傷つけないように足をはずす。イカ墨を取り、肝は切り離す。
?銅の部分は輪切り、足の部分は食べやすい長さに切る。
?フライパンに酒、?のイカの肝、スミを入れて火にかける。全体がなじんできたらみそを混ぜ、?のイカを加える。(中火で2〜3分)イカに弾力が出て火が通ったら火を止める。
?器に?のイカを盛り付け、小口切りの万能ネギを散らして出来上がり。
ポイント…イカの肝やスミの大きさによって使用量を調節する。
トマトはナス科の植物で、原産地はアンデス山脈といわれ、現在世界中で8000種以上ものトマトがあるそうです。日本へは江戸時代に伝わったようですが、当時は観賞用で食用として普及したのは明治以降からだそうです。
〜トマトの栄養成分〜
トマトにはカロテンやビタミンCといったビタミン類のほか、鉄やカルシウムなどのミネラルも数多く含まれておおり、その上エネルギー量も低いので非常にヘルシーな食材です。注目はリコピンとケルセチン。
〜リコピン・ケルセチンとは…〜
リコピンとはトマトの赤い色素成分で、ポリフェノールの一種です。その働きは活性酸素の働きを抑え細胞の酸化を防ぎます。(生活習慣病予防 しみ予防)
ケルセチンとはトマトの黄色から赤色の色素成分で、リコピン同様ポリフェノールの一種です。こちらも活性酸素の働きを抑える作用があり、さらにビタミンCの代謝を活発にする働きもあります。(美肌作用)
●今日の料理
トマトソースの冷シャブ
?トマトは皮をむいて1cm角程度にざく切りにし、ボウルに入れる。玉ねぎはみじん切り、にんじんはすりおろしてトマトに混ぜ、塩、こしょう、オリーブオイルで味を調える。
?ピーマンは、ごくうす切りにする。
?沸騰したお湯に酒を加え、しゃぶしゃぶ用肉を入れて火を通す。冷水にとって冷まし、手早く水切りする。
?器にグリーンカールを敷いて?の肉を盛り付け、?のピーマンを散らす。?のトマトのタレを添えて出来上がり。
ポイント…トマトの大きさによって塩の量を調整する。
ミニトマトのシロップ漬け
?ミニトマトはヘタを取り、ナイフで小さく切れ目を入れる。たっぷりの熱湯にさっとくぐらせて冷水に取り、皮をむく。
?鍋に水、クローブ、シナモンを入れ、沸騰したらグラニュー糖を溶かして火を止める。常温まで冷まし、?のミニトマト、レモン汁、ミントを加え冷蔵庫で冷やして出来上がり。
ポイント…熱湯に入れるのはごく短時間に。