赤魚とは輸入されているカサゴの仲間の総称で、アラスカメヌケ、モトアカウオ、チヒロアカウオという3種類の魚が赤魚として流通されているようです。どの赤魚も北の海の深海に生息しており、見た目も味も非常によく似ています。
〜赤魚の栄養素〜
赤魚をあっさりとした白身魚なので脂質が少なくタンパク質が豊富に含まれています。また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや疲労回復に働くビタミンB群なども含まれています。
〜バランスよいタンパク質の摂取〜
タンパク質は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛にいたるまで私たちの身体を作る材料となる成分です。タンパク質はアミノ酸に分解されて体内で使われますが、食品によって持っているアミノ酸がそれぞれ違います。主に肉類、魚介類、穀類、豆類、乳製品がタンパク質の供給源で、これらをバランスよく摂取することが大切です。
●今日の料理
★赤魚のしその香蒸し★
?赤魚は皮に切れ目を入れ、酒と塩で下味を付ける。青しそは3枚を細いせん切りに、4枚を5mm角に切り、それぞれ水につけてアク抜きする。長いもは皮をむいてすりおろす。
?卵白を泡立て、?の長いもと白しょうゆ、塩を加えてよく混ぜる。さらに?の5mm角に切った青しそを加えて混ぜる。
?器にうすく油を塗り、?の長いも生地を入れて、?の赤魚をのせる。湯気のたった蒸し器で10分ほど蒸す。蒸しあがった赤魚に?のせん切り青しそを飾って出来上がり。
ポイント…卵白と長いもはよくなじむように混ぜる。
★赤魚の野菜あんかけ★
?赤魚はうろこを取り、2枚おろしにする。皮に切れ目を入れ、塩こしょうで下味をつける。
?玉ねぎ、しいたけはうす切り、にんじん、ピーマンはせん切りにする。
?水、鶏ガラスープ顆粒、しょうゆ、砂糖、酢、塩、片栗粉、ごま油を混ぜておく。
??の赤魚の水気を拭いて片栗粉をしっかり付ける。鍋に深さ2cmくらいの油を温め、赤魚を揚げ焼きにする。途中、油を回しかけながらカリッとするまで6〜7分揚げる。(骨がついている方は10分ほど揚げる)
?フライパンに油を温め、?の野菜を炒める。火が通ったら甘酢あんの材料を加え、全体にとろみがついたら火を止める。
?器に?の赤魚を盛り付け、?の野菜あんをかけて出来上がり。
ポイント…ひれまで食べられるように赤魚をじっくり揚げる。
きびはイネ科の一年草で、原産地はインドといわれています。日本へは弥生時代に渡ったようです。粒はあわよりも一回り大きく、コクがあるのが特徴です。
〜きびの栄養素〜
きびにはカリウムやマグネシウム、亜鉛、銅、鉄といった私たち現代人に不足しがちなミネラルが豊富に含まれています。その中で注目は亜鉛。
〜亜鉛の働き〜
亜鉛は食事から摂らなければいけない必須ミネラルですが、他のどのミネラルよりも人間の体内で作用する成分。特に、新しい細胞を作る際に欠かせない成分で、傷の回復を早める働きのほか、正常な味覚機能の維持、抜け毛予防、子供の成長促進、成人では生殖機能の維持などに働きます。
近年、亜鉛不足による味覚障害が増加しているようですが、偏食や食生活の乱れが大きな原因といわれています。
●今日の料理
★ふんわりきび団子★
?もちきびは軽く洗ってザルに上げ、大さじ3の水を入れて浸しておく。(2時間程度)
??のもちきびに白玉粉、砂糖、塩を入れ、水を加えてよくこねる。
??の生地を丸くまとめ、沸騰したお湯でゆでる。団子が浮いてきたら冷水にとって冷ます。
??の団子をザルにとり、軽く水気をきってきな粉をまぶして出来上がり。
ポイント…きびと白玉粉がなじむようにしっかりこねる。
★きびと野菜のおかゆ★
?かぶとしいたけは1cm角、にんじんは5mm角、かぶの葉は小口切りにする。
?だし汁に?のかぶ、しいたけ、にんじんを入れ沸騰させる。もちきびを軽く洗って水切りして加え、再沸騰したら火を弱め8〜10分煮込む。
??のかぶの葉を混ぜ、酒、しょうゆ、塩で味を調えて出来上がり。
ポイント…あまりかき混ぜすぎないように。
野生種のイチゴはヨーロッパからアジアにかけて広く分布しており、石器時代から食べられていたようです。その後、オランダで栽培が始まり、日本へは江戸時代末期に伝来しました。ちなみにイチゴの実は花を支えている花托(かたく)という部分が発達したもので、本当の果実は表面のつぶ。このつぶの中に種が入っています。
〜イチゴの栄養素〜
イチゴにはビタミンB1、B2、葉酸、ビタミンCなどのビタミン類が含まれています。特にビタミンCは果物の中でもトップクラスの含有量を誇り、10粒ほどで1日に必要なビタミンCを摂取できます。また、イチゴの食物繊維には水溶性のペクチンという成分が含まれており、便秘予防のほか血糖値の急な上昇を防いだり、コレステロールを減少させる働きもあります。
〜多機能なビタミンCの働き〜
ビタミンCといえば美容や風邪予防を思い浮かべる方も多いと思いますが、それだけではありません。体の様々な器官の成長や修復に欠かせないコラーゲンの形成を促す。鉄の吸収を助ける。ストレスを和らげる。生活習慣病の原因といわれる活性酸素を抑える。などの働きもあります。しかしビタミンCは体内で作られないうえに、摂取したビタミンCを体内に多く溜めておけないので、意識してこまめに摂取する必要があります。
●今日の料理
★いちごのトライフル★
?いちごは洗ってヘタを取り、縦4つに切る。
?カスタードクリームを作る。
耐熱ボールに卵黄・薄力粉・コーンスターチ・砂糖・牛乳を順に入れて泡立て器でかき混ぜながら合わせ、軽くラップをして500Wの電子レンジで2分30秒加熱する。すぐに泡立て器でかき混ぜ、さらに1分30秒加熱してかき混ぜる。(固まらなければ30秒追加する)なめらかになったらバットに移し表面にラップを貼り付けて、冷蔵庫か氷水で冷やす。
?生クリームに砂糖を入れ、氷水で冷やしながら7分立てに泡立て、キリュシュを混ぜる。
?キルシュと水を小鍋で沸騰させて冷ます。
?スポンジケーキを2cm角程度に切る。
?冷やした?のカスタードクリームをボールに移し、ヘラなどでなめらかに混ぜる。
?グラスなどの器に?のスポンジケーキを入れ、?のシロップを垂らす。?のカスタードクリーム、?の生クリーム、?のいちごを順にのせてミントを飾って出来上がり。
★いちごドーナツ★
?いちごは洗ってヘタを取る。
?卵と牛乳を混ぜ、ホットケーキミックスを入れて粉気がなくなるまで混ぜる。バターを湯せんで溶かして加える。
?油を中温にし、?のいちごに?の生地を付けて1〜2分揚げて出来上がり。
ポイント…揚げる時間は長すぎないように。
和菓子の材料として主に使われる道明寺粉は、蒸したもち米を乾燥させ粉状に挽いたもので、白玉粉やもち粉に比べ粒が粗いのが特徴です。ちなみに道明寺粉という名前は、大阪府藤井寺市にある道明寺というお寺の尼さんが、1000年以上昔に作ったのが始まりとされ付けられたようです。
〜道明寺粉の栄養素〜
原材料のもち米の主成分は炭水化物。ですから、エネルギー量が多く昔から元気の出る食品として知られ体力回復、下痢などによいと言われてきました。また、道明寺粉は一度蒸してあるので消化吸収に優れているのが特徴です。
〜炭水化物の働き〜
炭水化物は人間が活動するために必要なエネルギー源となる三大栄養素の一つです。同じ三大栄養素の脂質やタンパク質もエネルギー源となりますが、脳や筋肉、赤血球などは炭水化物から分解されたブドウ糖を唯一のエネルギー源としているので、不足すると頭が回らなかったり、力が出なかったりします。
●今日の料理
★道明寺もち★
?桜の葉と花は水洗いしてから水に浸し、20分程度塩抜きする。
?道明寺粉を耐熱ボールに入れて水と食紅を加え、ラップして500Wで約4分30秒加熱する。レンジから出し5〜6分ラップをしたまま蒸らす。その後、砂糖を加えて混ぜ、再びラップをして冷ます。
?あんを8等分して丸めておく。?の道明寺粉を8等分してラップに広げ、あんを包む。
??の桜の葉の水分を拭いて?をくるみ、上に?の桜の花を飾って出来上がり。
ポイント…道明寺のつぶを押しつぶさないようにする。
★道明寺しゅうまい★
?道明寺粉はだし汁に浸して20分ほど吸水させ、水切りしておく。
?むきエビ、エリンギ、青じそは粗みじんに刻む。鶏ひき肉を混ぜ、砂糖、塩、酒、片栗粉、こしょうで味付けする。
??のしゅうまいの具を12等分し、薄力粉を軽くまぶして?の道明寺粉をつける。
??を蒸し器で8〜10分蒸して出来上がり。
ポイント…道明寺粉の水気をきちんと切る。
タラの種類は世界で一番漁獲高が多く、世界中の食卓に欠かせない魚です。鮮度が落ちやすいので干したり、塩漬けなどで昔から流通されてきました。ちなみにフィッシュアンドチップスで有名なイギリスは、世界のタラ消費量のおよそ3割を占めるそうです。青森県ではやはり、じゃっぱ汁が有名です。
〜タラの栄養素〜
タラの特徴といえば高タンパク低脂肪。うす味で調理すると心臓病や糖尿病、肥満の方々に最適なタンパク源になります。また、カルシウムの吸収を促進するビタミンDや心臓の働きを助けるタウリンなども含まれます。注目はグルタチオン。
〜グルタチオンとは…〜
グルタチオンとはグルタミン酸、システイン、グリシンとう3つのアミノ酸が結合した有機化合物です。私たちの細胞内にも存在しており、活性酸素の害から守る抗酸化作用や毒物や金属イオンなどと結合して体外に排出する解毒作用などもあります。
●今日の料理
★タラのトムヤムスープ風★
?タラはうろこを取って一口大に切り分け、塩、こしょうで下味をつける。アサリは殻をこすり合わせるように洗う。しめじは石づきを取り手で小房に分ける。水菜は3cm長さに、トマトは4つに切る。
?鍋に水と?のアサリ、レモングラスを入れて火にかけ沸騰したら?のタラとしめじを入れて2分ほど煮る。コンソメ顆粒、ナンプラー、豆板醤で味付けし、?の水菜とトマトを入れて火を止める。
??を器に盛り、レモンのくし切りを添えて出来上がり。
ポイント…タラの身が崩れないように扱う。
★タラの清蒸(チンジョン)★
?タラは酒、塩、こしょうで下味を付ける。えのきは石づきを取り手でほぐす。にんじん、しょうがはせん切り。ネギは斜めうす切りにする。
?器にごま油を塗り、?のタラ、えのき、にんじんをのせて蒸し器で8分ほど蒸す。ふたを取り?のネギとしょうがをのせて更に1分蒸す。しょうゆとオイスターソースを混ぜてかけ、小鍋で熱したごま油をかけて出来上がり。
ポイント…ネギとしょうがをのせたら蒸しすぎない。