ピーカンナッツは北アメリカ原産のヒッコリーまたはペカンと呼ばれるクルミ科の木の実です。味はクルミに似ていますが、より甘みとコクがあるのが特徴です。このナッツを使ったピーカンパイはアメリカを代表するお菓子です。
〜ピーカンナッツの栄養素〜
ピーカンナッツは別名バターの木と呼ばれるほど、ナッツ類では脂肪分が多い。しかし主成分は不飽和脂肪酸で、血液をサラサラにするオレイン酸が非常に多く含まれているのが特徴です。注目はビタミンE。
〜ビタミンEの働き〜
ビタミンEは脂溶性のビタミンで、植物性油脂に多く含まれます。体内で発生した活性酸素は細胞膜を構成する不飽和脂肪酸や他のビタミン、アミノ酸などを酸化させ様々な病気や老化を引き起こす要因となります。ビタミンEは細胞や成分の代わりに自らが酸化されることによって病気や老化を防ぎます。ほかに美容や冷え性改善、筋肉疲労の回復などにも働きます。
●今日の料理
★ピーカンパイ★
?フードプロセッサーに冷やした薄力粉、塩、冷やしたバターを入れ、バターが細かくサラサラした状態になるまでスイッチを入れる。そこへ冷やした牛乳を入れ、スイッチon、offを繰り返してポロポロの状態にする。ラップに取り出し、ひとまとめにして二つ折りにし、形を丸く整えて冷蔵庫で2時間以上休ませる。パイ皿にバターを薄く塗る。
?打ち粉をした台に?のパイ生地をのせ、麺棒でパイ皿より一回り大き目に伸ばす。パイ皿にのせて敷き込み、余分な生地を切り落とす。フォークでピケし、冷蔵庫で30分以上冷やす。
??のパイ生地を200℃のオーブンで10分ほど、軽く焼き色が付く程度に焼く。
?小鍋にバター、はちみつ、砂糖、シナモンを入れ火にかける。沸騰させて1〜2分かき混ぜピーカンナッツを混ぜて、焼けた?のパイ生地に流す。
??を180度のオーブンで8〜10分焼く。冷まして固まったら切り分けて出来上がり。
ポイント…パイ生地は牛乳入れたら混ぜすぎないように。
★ピーカンナッツとチーズ揚げ★
?ピーカンナッツは2つ割りにする。チーズはピーカンナッツ程度の大きさに切る。薄力粉に水を混ぜてのりを作る。
?春巻の皮に?のピーカンナッツ、チーズをのせ、ブラックペッパーを振る。手前から巻いて巻き終わりと両端を、?の薄力粉で張りつける。
?中温の油できつね色に揚げて出来上がり。(30秒〜1分)
ポイント…巻き終わりと両端をきちんと閉じる。
鶏は東南アジアに生息する野生種が紀元前5000年ごろに中国やインドで家禽化されたのが始まりといわれ、日本でも紀元前数百年には飼われていたようです。しかし、食肉や採卵を目的とするようになったのは明治以降で、昭和40年代にブロイラー産業が定着してから一般の食卓にも広まりました。
〜鶏むね肉の栄養素〜
鶏むね肉には良質のタンパク質が豊富に含まれており、疲労回復に働くビタミンB群も多いのが特徴です。また、鶏むね肉は肉の繊維が細く、柔らかいので消化吸収が早く、高齢者や胃腸の弱い方にもおすすめの食材。注目の成分はメチオニン。
〜メチオニンとは…〜
メチオニンとはタンパク質を合成するアミノ酸のひとつで、体内では作り出すことのできない必須アミノ酸です。主な働きとしては肝臓に入ってきた毒素や老廃物の代謝を促進させ、肝臓の機能を活性化させます。
●今日の料理
★鶏ハム★
?鶏むね肉は皮を取り、はちみつを塗る。次に塩をすり込むようにつける。こしょうや好みのスパイスを振りかけ、厚手のポリ袋に入れて2〜3日冷蔵庫でねかせる。
?冷蔵庫から取り出した?の表面のスパイスを水で洗い流し、水気を拭いて、肉の厚みを均等になるように切り込みを入れる。筒状にきっちりと巻いて大きめに切ったラップにくるみ、タコ糸で両端を縛る。
?大きめの厚手の鍋に湯を沸かし、?の成形した肉を入れる。再沸騰したらすぐに火を止め、ふたをして5〜6時間おく。ラップを取り、薄く切り分けて出来上がり。
ポイント…余熱で火を通すため、大きめの鍋で。
★鶏むね肉の土鍋ごはん★
?鶏むね肉は余分な脂肪を取り2cm角程度に切り、酒とゆずこしょうで下味をつける。米は研いで30分〜1時間吸水させる。1カップのぬるま湯に干ししいたけとだし昆布を30分ほど浸し、しいたけはうす切りにする。ごぼうはささがき、にんじんはせん切り、油揚げは1cm角に切る。
??のしいたけの戻し汁に水を足して400mlにし、だし醤油、酒、塩で味付けする。
?吸水させた?の米を水切りし、土鍋に入れて?の出し汁を注ぐ。その上に?の鶏むね肉、しいたけ、ごぼう、にんじん、油揚げをのせ、弱めの火で炊き始める。(5分ほど)沸騰したら、ふたをしてとろ火で更に5分ほど炊く。火を止めて10分ほど蒸らして炊き上げる。
?器に盛り付け小口切りの万能ネギを散らして出来上がり。
ポイント…小さい土鍋の場合、あまり火を強くしないで炊く。
いよかんの正確な起源は不明なようですが、明治時代に山口県で発見され、その後、愛媛県で本格的な栽培が行われるようになったために地名の伊予を取っていよかんと名づけられたそうです。
〜いよかんの栄養素〜
いよかんには塩分排出に働くカリウムやマグネシウムといったミネラル。美容や風邪予防に欠かせないビタミンCも豊富に含まれています。また、いよかんの水溶性食物繊維には余分なコレステロールを排出する働きがあります。
〜生活習慣病予防〜
いよかんにはβークリプトキサンチンという黄色の色素が含まれており、抗ガン作用や糖尿病、動脈硬化、メタボリックシンドローム予防、骨粗しょう症予防などに研究されています。
いよかんの他に、特に温州みかんに多く含まれているので、この季節は手軽に摂取できる成分です。
●今日の料理
★いよかんムース★
?いよかん2個を横半分に切って搾り、果汁を取る。1個は身を取り出して薄皮をむき手でほぐしておく。ゼラチンを水に振り入れて混ぜ、5分ほどふやかす。
?小鍋に牛乳を温め、沸騰直前に火を止める。ふやかした?のゼラチンを混ぜてよく溶かす。とろみがつくまで氷水にあてて冷やす。
?バニラアイスをやわらかくし、?のいよかん果汁を混ぜる。?のゼラチン液を加え手早く混ぜる。?のいよかんの身をトッピング用に少し残して加え、容器に流して冷やし固める。
?いよかんをトッピングしてミントなどを飾って出来上がり。
ポイント…ゼラチンを完全に溶かす。
★いよかんの酢豚風炒め★
?いよかんはひと房ずつ分け種を取る。豚肉は一口大に切り、しょうゆとおろししょうがで下味をつける。玉ねぎ、ピーマン、しいたけ、にんじんは一口大に切る。
?酢、しょうゆ、ケチャップなどの合わせ調味料をあらかじめよく合わせておく。?の豚肉に片栗粉をつける。
?フライパンに油を温めて?のいよかんを焼き、焦げ目がついたら取り出す。ごま油を足して?の豚肉を焼き、切った?の野菜を入れて炒める。全体に油がなじんだら、取り出したいよかんを戻す。
??の合わせ調味料を加えて全体にからめ、とろみがつくまで加熱して出来上がり。
ポイント…いよかんから水分が出ないように手早く焼く。
ほうれん草の原産地は西アジアのイランあたりといわれ、シルクロードから中国に伝わり、日本へは江戸時代初期に渡ったようです。ほうれん草の“ホウレン”とは、中国語で昔のイランであるペルシャを意味しているそうです。
〜ほうれん草の栄養素〜
ほうれん草にはカロテンやビタミンC、葉酸といったビタミン類から、鉄やカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれており、栄養的に非常に優秀な野菜です。今回の注目は葉酸。
〜葉酸とは…〜
葉酸とはビタミンB群の一種で、ビタミンB9とも呼ばれます。1941年にほうれん草の葉から発見され、葉の酸と名づけられました。主な働きは赤血球の形成を助け、成熟させます。赤血球はおよそ4ヶ月ほどで寿命を迎え、新しく作り変えられますが、そのとき葉酸が不足していると正常な赤血球が作られなくなり、悪性貧血を引き起こすおそれが出てきます。
また、葉酸には胎児の発育にも重要な役割があるので、妊娠中や妊娠予定の方には欠かせない栄養素です。
●今日の料理
★ほうれん草の中華炒め★
?ほうれん草はよく洗って5cm長さに切る。にんにく、しょうが、ネギはそれぞれみじん切りにする。
?合わせ調味料のしょうゆ、酒、オイスターソース、水、片栗粉はあらかじめ合わせておく。
?フライパンに油を温め、?のにんにくとしょうが、ネギを炒める。香りが出たら豚ひき肉を入れて更に炒める。
?ひき肉から充分脂が出たら、?のほうれん草を入れて、塩とブラックペッパーを振って炒め、?の合わせ調味料を加えてとろみがつくまで加熱して出来上がり。
ポイント…ほうれん草を入れる前にひき肉の脂を充分出す。
★ほうれん草のスープ★
?ほうれん草はよく洗い、熱湯でさっとゆでて1cm長さに切り、よくしぼる。玉ねぎ、マッシュルームはうす切り、鶏ササミは包丁を倒してそぐように薄く切る。
?鍋にオリーブオイルを温め、?の玉ねぎ、マッシュルーム、鶏ササミを炒める。バターを足し、薄力粉を振り入れて全体にからめながら炒める。
?水と固形ブイヨンを入れ、かき混ぜながら沸騰させる。(弱火で2〜3)とろみがついたら、?のほうれん草を入れ、牛乳を加え、塩こしょうで味を調える。沸騰する直前に火を止めて出来上がり。
ポイント…薄力粉は焦がさないように炒める。
原料の豚は紀元前7000年も前から家畜として飼育されており、紀元前3000年以上前にはエジプトや中国で生ハムが存在したといわれています。日本では、幕末にオランダから長崎に持ち込まれたのが始まりで、一般家庭に普及したのは戦後になってからです。
〜ハムの栄養素〜
栄養的には豚肉と同様で、タンパク質とビタミンB1が豊富に含まれています。ただ、豚肉からハムを作るために、塩漬けにしてから燻製する加工が行われるため、塩分はかなり多めです。また、豚肉には含まれていないビタミンCは酸化防止剤として添加されているためです。
〜ビタミンB1の働き〜
ビタミンB1はご飯や甘い物などの糖質をエネルギーに変えるのに必要な成分で疲労回復に働きます。また、肝臓のアルコールを代謝する働きもあり、お酒が続いている方にもおすすめです。
●今日の料理
★ハムエッグ丼★
?ハムは1cm角に切る。ネギは斜めうす切り、にんじんはせん切りにする。のりは細かくしておく。
?フライパンにバターを溶かし、?のネギとにんじんを炒める。甘い香りがしてきたらこしょうを振る。
??のハムを加えて軽く炒め、卵を割り入れる。卵の周りが焼けてきたら水大さじ1を周囲に回しかけ、ふたをして火を通す。(30秒〜1分)
?器にごはんを盛り、のりを散らして?のハムエッグをのせる。しょうゆを小さじ1/2づつかけて出来上がり。
ポイント…ネギに充分火を通す。
★ハムポテト焼き★
?じゃがいもは皮をむいて2〜4等分し、水からゆでる。(弱火で15分程度)玉ねぎはみじん切りにし油で充分炒め、塩とこしょうで味付けする。
??のじゃがいもが軟らかくなったら湯を捨て、水分を飛ばして粉ふき芋にする。熱いうちにつぶして?の玉ねぎを混ぜ、10等分する。
?ハムを広げて薄力粉を薄く振り、?のじゃがいもをのせて巻く。
?フライパンに油小さじ2を温めて、?のハムポテトを焼く。(弱火で転がしながら)軽く焦げ目がついたら器に盛り、レタスやミニトマトを添えて出来上がり。
ポイント…薄力粉は薄く均一に振る。