唐辛子の原産地は中南米といわれ、メキシコでは紀元前5000年以上前の遺跡から栽培された跡が見つかっています。その後、15世紀末にコロンブスと共に世界中に広まり、現在では500種以上の唐辛子があります。
〜唐辛子の栄養素〜
唐辛子にはカロテンやビタミンB群などが含まれています。しかし、量を摂取できるものではないので参考程度です。
〜唐辛子の辛味成分〜
唐辛子の辛味の元はカプサイシンという成分。カプサイシン自体は無味無臭で、辛さを感じるのは直接痛覚に作用するためです。
体内に吸収されたカプサイシンは血液によって脳へ運ばれ、アドレナリンの分泌を促します。それによって、エネルギーの代謝を高め脂肪を燃焼してくれます。(ただし、適度な運動があって脂肪燃焼が促進されます。)また、消化液の分泌促進や発汗・血行の促進、鎮痛作用などもあります。
●今日の料理
★唐辛子鍋★
?唐辛子は種を取る。にんにく、しょうがはみじん切りにする。鶏ガラスープ顆粒、みそ、砂糖、酢、酒、しょうゆ、オイスターソース、練りごまを合わせておく。
?豆腐、キャベツ、チンゲン菜は一口大に切る。しめじは手で小房に分け、にんじんはうす切り、ニラは3〜4cm長さに切る。
?春雨は熱湯で4〜5分ゆでて洗い、ざく切りにして水切りしておく。
?鍋にごま油を温め、豚ひき肉、?のにんにく、しょうがを炒める。?の唐辛子を入れて炒め、?の合わせ調味料を加える。?の野菜と豆腐、?の春雨を彩りよくのせ、水を適量入れる。野菜に火が通ったら出来上がり。
ポイント…唐辛子は最初からたくさん入れず、辛さを見ながら調節する。
★ハバネロ入りすっぱ辛いタレ★
?ゴム手袋をし、ハバネロの種をくり抜く。にんにくはたたいて軽く割る。
?清潔なビンにハバネロ、にんにく、塩、酢を入れ1週間から10日置いて出来上がり。
※そのままでも、ごま油やナンプラーなど好みの調味料を加えてつけダレとして使う。
ポイント…ハバネロは素手で扱わない。
ネギの原産地は中国西部や中央アジアといわれ、日本には8世紀以前に伝来したようです。奈良時代の「日本書紀」にもネギの記述があり、古くから食べられてきた野菜です。大きく分けると東日本で多く栽培される根深ネギと関西に多い葉ネギがあります。
〜ネギの栄養素〜
ネギにはカリウムやカルシウムといったミネラルから葉酸やビタミンCなどのビタミン類が幅広く含まれています。そして、においの成分はアリシン。
〜アリシンとは…〜
アリシンはネギのツンとくる刺激臭の元で、辛味の成分でもあります。その働きは、体内に入ったビタミンB1の吸収を促進し、疲労回復に作用します。また、抗菌・殺菌作用や消化促進、血小板の凝集を抑え血栓予防などもあります。
●今日の料理
★ネギあえ麺★
?ネギは斜め薄切りにしておく。
?(肉みそを作る)しょうがとにんにくをみじん切りにする。フライパンに油を温め、豚ひき肉を炒める。脂が出てきたら、しょうがとにんにくを加えて炒める。そこへ豆板醤と酒、砂糖、しょうゆを順に加えて火を止める。
?中華麺をゆでて湯を切り、ごま油と酢で下味を付ける。?の薄切りネギを塩、ブラックペッパー、ごま油で和える。
?器に?の麺を入れて、?の肉みそをかけ、?のネギを天盛りにして出来上がり。
ポイント…ネギは盛り付け直前に味付けする。
★ネギたっぷりの鶏もも焼き★
?ネギは3〜4cm長さに切る。
?鶏もも肉は一口大に切り、塩、酒、おろししょうがで下味をつける。10分程度おいたら水気を拭いて片栗粉を薄くつける。調味料のしょうゆ、酒、みりん、砂糖はあらかじめ合わせておく。
?フライパンに油を温め、?の鶏肉を焼く。(中火で2〜3分)焼き色が付いたら裏返し、?のネギを入れて同時に焼いていく。
?ネギにも焼き色が付いたら、しし唐を入れ、?の合わせ調味料を加え、ふたをして3〜4分焼く。
?ふたを取って水分を飛ばし照りをつけて出来上がり。
ポイント…ネギに焼き色を付ける。
りんごの原産地は中央アジアの山岳地帯といわれ、およそ8000年の歴史がある果物です。青森県には明治の初めに西洋りんごの苗木が移植されて130年以上になります。その間、病害虫との戦いや数々の品種改良を重ね、生産量が日本一になっていきました。
〜りんごの栄養素〜
主成分は炭水化物で、ほかに高血圧予防のカリウムや有機酸の一種であるリンゴ酸は疲労回復や肩コリ解消が期待できる成分が含まれています。そんな中で注目の成分は食物繊維です。
〜りんごの食物繊維〜
食物繊維とは人間の消化酵素では消化できない成分で2つのタイプがあります。りんごは、この2つのタイプの食物繊維をどちらも含みます。
不溶性食物繊維ー水に溶けにくいタイプの食物繊維で、腸内で水を吸って大きく膨れ、腸を刺激してぜん動運動を活発にさせることで老廃物の排泄を促します。(便秘解消)
水溶性食物繊維ー水に溶けるタイプの食物繊維で、果物に含まれるものはペクチンと呼ばれます。ペクチンは腸内でゼリー状になり、便秘のときは水分の少なくなった便をやわらかくし、下痢のときは膜になって腸壁を守ります。また、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす働きもあり腸内環境を整えてくれます。
●今日の料理
★りんごのタレで豚肉ソテー★
?レモン汁と塩を混ぜてボールに入れておく。りんごは皮をむいてすりおろし、すぐにレモン汁に入れて混ぜる。
?豚肉は軽く塩、こしょうで下味をつける。野菜は一口大に切る。
?フライパンにオリーブオイルを半量入れてあたため、?の野菜をさっと炒めて取り出す。残りのオリーブオイルを加え、?の豚肉を焦げ目がつくまで炒める。
?器に?の豚肉と野菜を盛り付け、?のりんごのタレを添えて出来上がり。
ポイント…酸味の多いりんごを使う。
★りんごと3種のチーズピザ★
?強力粉にバジルと塩を混ぜ、水を加えて混ぜる。まとまったらオリーブオイルを混ぜ、生地がなめらかになるまでよくこねる。
ラップをして30分以上常温で寝かせる。ルッコラやレタスは小さくちぎり、少量のオリーブオイルで和える。
??の生地を4等分し、打ち粉をしながら薄くのばしパイ皿に敷く。オーブントースターで表面がパリッとするまで焼いて(2〜3分)取り出し6〜8等分する。
?りんごは1cm厚さのいちょう切りにして?のピザ生地にのせ、チーズを散らす。
??をオーブントースターでチーズが溶けるまで焼く。
??のピザに?の野菜をのせて出来上がり。
ポイント…生地は出来るだけ薄くのばす。
かぼちゃの歴史は大変古く、最近の調査で紀元前7000年から5000年の中南米の地層から、かぼちゃの種が見つかったそうです。日本へは1500年代にポルトガル船がカンボジアから持ち込んだのが始まりで、かぼちゃの名前もカンボジアからきているようです。
〜かぼちゃの栄養素〜
緑黄色野菜の代表ともいえるかぼちゃには、カロテンを始めビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどが豊富に含まれています。ただ、主成分は炭水化物なので食べすぎには注意が必要です。
〜カロテンで粘膜強化〜
緑黄色野菜に含まれるカロテンはβーカロテンと呼ばれ、黄色の色素成分。体内に入ったβーカロテンは必要な分だけビタミンAに変換され、残りはβーカロテンとして働きます。
ビタミンAにはのどや鼻などの粘膜を強化する働きがあり、風邪の予防に重要な成分です。
変換されなかったβーカロテンは抗酸化作用で生活習慣病の予防に働きます。
●今日の料理
★かぼちゃのバターしょうゆ煮★
?かぼちゃは種を取って水洗いし、3cm角程度に切る。厚手の鍋にかぼちゃとかぶる程度の水を入れて火にかける。中火で10〜15分煮る。
?軟らかくなったらゆで汁を捨て、バター、砂糖、しょうゆを入れて溶かし全体にからめて出来上がり。
★かぼちゃのマフィン★
?かぼちゃの煮物をつぶす。
?ボールにバターを入れ、泡だて器でふんわりするまでかき混ぜる。サワークリームを加え、きび砂糖を加えて更によく混ぜる。
?卵をよく溶いて、?に少しずつ混ぜる。さらに?のかぼちゃを加え、薄力粉とベーキングパウダーを一緒にふるいながら加え、ゴムベラで切るように混ぜていく。
?マフィンの型に?の生地を入れ、180度のオーブンで20〜25分、火が通るまで焼いたら出来上がり。
ポイント…粉類は練らないように混ぜる。
じゃがいもの原産地はアンデス山脈といわれ、日本へは1600年ごろに伝わったようです。世界でもっとも多く栽培されている野菜の1つで、ヨーロッパでは「大地のりんご」と呼ばれるほど健康によい野菜として知られています。
〜じゃがいもの栄養素〜
主成分は炭水化物ですが、エネルギー量はご飯のおよそ半分。また、高血圧予防のカリウムや疲労回復のビタミンB1、美容に働くビタミンCなども含まれています。
〜じゃがいものビタミンC〜
ビタミンCはコラーゲンの生成に働き、肌の張りを保ちシミやシワを防いでくれます。また、免疫力アップで風邪予防や、ストレスを和らげる働きなどもあります。ビタミンCは熱に弱い、水に溶けやすいという特性を持っていますが、じゃがいもの場合、でんぷん質がビタミンCを包んで守ってくれるので、加熱や水による損失を防ぎ、効率よく摂取できます。
●今日の料理
★あっさりポテサラ★
?じゃがいもは皮をむいて4つに切り水にさらす。鍋に移し、中火で15分ほど軟らかくなるまでゆでる。(仕上がる前に塩ひとつまみ入れる)湯を切り火にかけ水分を飛ばし、熱いうちに大きめにつぶす。酢で下味をつけて冷ましておく。
?きゅうりはうす切りにし分量外の塩でもんで、水で洗ってしぼる。生ハムは3〜4等分する。
?ドレッシングの材料を合わせておく。
?冷ました?のじゃがいもに?のドレッシングを混ぜ、?のきゅうりと生ハムを混ぜ合わせて出来上がり。
ポイント…じゃがいもが熱いうちにつぶす。
★バターキャラメルポテト★
?じゃがいもは5mm角程度の拍子木切りにする。水にさらしてよく水気を切る。薄力粉をふりかけ、まんべんなくまぶす。
?フライパンにバターを溶かし、?のじゃがいもを入れてじっくり焼く。(弱火で8〜10分)表面がカリッとしてきたらいったん取り出す。
?フライパンに5gのバターを溶かし砂糖を加えて混ぜ、?のじゃがいもを戻し入れて全体にからめて出来上がり。
ポイント…焦がさないようにじっくりと火を通す。