とりササミは鶏の胸の内側についている筋肉で、一羽に2本あります。柔らかな食感とあっさりした味が特徴ですが、加熱しすぎると水分が抜けてパサつくので注意が必要。
〜とりササミの栄養素〜
とりササミは食肉の中でもNo.1の高タンパク低脂肪食品で、他にビタミンB2、B6なども含まれています。
〜筋肉はタンパク質の塊〜
筋肉は水分を除くとおよそ80%がタンパク質でできており、タンパク質の補給が欠かせません。筋肉をつけるためにはトレーニングで一度筋肉の組織を壊し、タンパク質の補給で再生されて強くなっていきます。
(タンパク質ー筋肉をはじめ臓器、皮膚、髪の毛にいたるまで体の大部分の材料となる成分)
●今日の料理
★とりササミの梅風味★
?とりササミは薄くそぎ切りにし、しょうが絞り汁、酒、塩で下味をつけておく。わかめは水で戻し、ざく切り。きゅうりは薄切りにして塩もみし、水で洗って絞っておく。
?梅干しは種を取って包丁でたたく。みりんを煮きって梅に混ぜ、しょうゆを加えて梅ダレを作る。
?下味をつけた?のササミの水気を拭き、片栗粉を薄くつける。沸騰した湯でササミを茹でる。(1〜2分)茹でたササミを氷水で冷やし、水気を切っておく。
?器に?のわかめときゅうり、?のササミを盛り付け、?の梅ダレを添えて出来上がり。
ポイント…片栗粉はまんべんなく薄くつける。
★ササミせんべい★
?とりササミは片栗粉をまぶし、クッキングペーパーに挟んで麺棒などでたたいて薄くする。(1〜2mm)塩せんべいは厚手のポリ袋に入れて細かくする。
?のばした?のササミを一口大に切り、塩せんべいの粉をまぶす。
?油を180℃程度に温め、?のササミを揚げて出来上がり。(1分程度)
ポイント…ササミを均一に薄くのばす。
トマトはナス科の植物で、原産地はアンデス山脈の高原地帯といわれています。日本へは江戸時代に伝わりましたが、食用になったのは明治以降のようです。ミニトマトはトマトの小型品種の総称で、普通のトマトよりむしろ野生種に近いそうです。
〜ミニトマトの栄養素〜
美肌に欠かせないカロテンやビタミンCといったビタミン類のほか、鉄やカルシウムなどのミネラルも数多く含まれており、さらにエネルギー量も低いので非常にヘルシーな食材です。注目の成分はリコピンとケルセチン。
〜リコピンとは…〜
リコピンとはトマトの赤い色素成分で、ポリフェノールの一種です。その働きは他のポリフェノール同様、強力な抗酸化作用。(ガン、動脈硬化予防)また、紫外線によって発生する肌の活性酸素を取り除き、メラニンを作る物質も抑制する。(美白作用)
〜ケルセチンとは…〜
ケルセチンとは黄色から赤色の色素成分で、ポリフェノールの一種。働きは、?抗酸化作用 ?毛細血管を強くする ?ビタミンCの代謝を活発にする。(美肌作用)
●今日の料理
★焼きミニトマトとタコの炒め煮★
?ミニトマトはヘタを取り、横半分に切ってテンパンに並べ、120℃のオーブンで40〜50分水分を抜くように焼く。
?タコはうす切り、にんにくとアンチョビは粗みじんに切る。
?鍋にオリーブオイルと?のにんにくを入れて火にかけ、香りが出たら?のタコとアンチョビ、?のミニトマトを加えて炒める。
?水分が出てきたら白ワインを加え、水分を飛ばすように加熱する。仕上げに塩とブラックペッパー、刻んだバジルを混ぜて出来上がり。
ポイント…タコが硬くならないように短時間で仕上げる。
★ミニトマトゼリー★
?ミニトマトはヘタを取り、よく切れるナイフで小さく切れ目を入れる。たっぷりの熱湯にさっとくぐらせて冷水に取り、皮をむく。
?ゼラチンを100mlの水に振り入れて、ふやかしておく。
?鍋に水、クローブ、シナモンを入れ沸騰したらグラニュー糖を溶かして火を止める。?のゼラチンを混ぜ、ミントの葉を入れて粗熱が取れたらキルシュとレモン汁を加える。そのまま常温で冷ます。
?器に?のミニトマトを入れて、?のゼリー液を注ぎ冷蔵庫で冷やし固めて出来上がり。
ポイント…トマトは熱を加えすぎないように。
キヌアとは、ほうれん草などと同じアカザ科の植物で種子を脱穀して食用にします。原産地は南米の高原地帯で、3000年前のインカ帝国の時代から「穀物の母」と呼ばれる重要な食べ物だったそうです。現代では、その優れた栄養価が見直され、アメリカのNASAが理想的な宇宙食の一つと評価するほど。
〜キヌアの栄養素〜
キヌアは穀物類の中では最高ランクの栄養価を持ち、特にタンパク質やカルシウム、鉄、食物繊維などが豊富に含まれています。また必須アミノ酸が全て含まれているのも大きな特徴。
〜キヌアでバランスのよい食事に〜
現在、大きな問題となっている生活習慣病の要因として、偏った食事や食べすぎ、無理なダイエットなどが挙げられます。バランスのよい食事を摂ることは、生活習慣病の予防に欠かせませんが、栄養のバランスに優れたキヌアをいつもの食事に一品加えることで、バランスのよい食事に近づけます。
また、アレルギー対応食品として、小麦や米アレルギーの方でも食べることができます。
●今日の料理
★キヌアのカレー雑炊★
?フライパンでキヌアを乾煎りする。(弱火で3分)沸騰したお湯に乾煎りしたキヌアを入れて茹でる。(弱火で10〜12分)
ザルに上げておく。
?にんじんはいちょう切り、しいたけはうす切り、みつばはざく切りにする。
?鍋に水と?のにんじん、しいたけ、鶏がらスープ顆粒を入れて火にかけ、にんじんが軟らかくなったらカレー粉と塩を加える。
??のキヌアを加え、再沸騰したら卵を溶きいれて火を止める。器に盛り付け、?のみつばを散らし、削り節をのせて出来上がり。
ポイント…キヌアを入れたら加熱しすぎない。
★キヌアのディップ★
?フライパンでキヌアを乾煎りする。(弱火で3分)沸騰したお湯に乾煎りしたキヌアを入れて茹でる。(弱火で10〜12分)
ザルに上げておく。
?ボールにクリームチーズを入れ、クリーム状に練る。ナンプラーとチリパウダーで味を調え、充分に水気を切った?のキヌアを混ぜる。
?野菜をスティック状に切りキヌアのディップを添えて出来上がり。
ポイント…キヌアの水気を充分に切って使う。
おからは大豆から豆乳を搾った残りで、卯の花やきらずとも呼ばれています。豆腐作りは平安時代に中国から伝わったといわれていますが、おからは豆腐の副産物として鎌倉時代には食べられていたようです。
〜おからの栄養素〜
おからは豆乳の搾った残りですが、大豆の成分をかなり残しているので栄養価の高い食材です。カルシウムや鉄、ビタミンB1、食物繊維、大豆サポニンなどを豊富に含みます。
〜おからでメタボリック予防〜
メタボリックシンドロームとは、内臓肥満型の肥満によって高血圧や高脂血症などの生活習慣病が2つ以上引き起こされた状態を指します。
おからの食物繊維には体内の有害物質やコレステロールを吸着して排出する働きがあり、また大豆サポニンは血液中のコレステロール量を減らすほか、長期間常食することにより栄養分の過剰吸収を抑える働きもあります。
●今日の料理
★おからのスコーン★
?フードプロセッサーにおから、薄力粉、砂糖、塩、ベーキングパウダーを入れて混ぜる。
?冷蔵庫で冷やしたクリームチーズとバターを小さく切り?に入れて、スイッチを細かくON、OFFし、さらさらの状態にする。
?ボールに移して豆乳を入れ、こねないように混ぜてひとまとめにする。
?台に取り出して2cm厚さの円形に伸ばし、12等分する。
?180℃のオーブンで約20分焼く。
ポイント…生地をこねないように。
★おからの海苔巻き★
?おからは弱火で10分ほど乾煎りしておく。
?鍋に水、コンソメ顆粒、塩、こしょうを入れて温め、沸騰直前に火を止める。ゼラチンを加えて溶かし、ごま油を加える。ここに?のおからを入れてよく混ぜておく。
?ほうれん草はゆでで3〜4cm長さに切り、にんじんはせん切りにしてさっと茹でる。それぞれに塩、こしょう、ごま油で味付けする。
?まきすに海苔を置き、?のおからを広げて平らに伸ばす。?のほうれん草とにんじんを置いて、手前からきつめに巻いていく。巻き上がったらラップに包んで冷蔵庫で1時間ほど冷やす。
??の海苔巻きを薄めに切り、好みでコチュジャンと酢を混ぜたタレを添える。
ポイント…おからは海苔に押し付けて広げ、きつめに巻く。
ミントはシソ科の植物で、北半球の温帯地帯やアフリカなどに広く自生しています。その歴史は古く、エジプト文明のころから料理や香料、医薬として利用されてきました。日本でもハッカとして栽培されてきて、明治時代には世界のミントの70%以上も生産していた歴史もあります。
〜ミントの栄養素〜
シソ科の植物なので、免疫力を高めるカロテンや葉酸といったビタミン類が非常に多く含まれており、またカルシウムや鉄といったミネラルも豊富です。注目の成分はメントール。
〜メントールとは…〜
メントールとはミントの香りの主成分で、独特の冷感作用を持っています。例えば、ガムを食べたときの口の中や湿布を貼った皮膚がすーっと冷たい感じがします。これは、メントールが私たちの冷たいと感じる細胞に直接作用するためで、実際に温度が下がるわけではありません。
〜メントールの働き〜
殺菌作用や健胃作用、消化不良の改善、鎮静作用、末梢血管を拡張する働きから冷え性の改善など。
●今日の料理
★ミントの焼肉たれ★
?ミントは傷つけないように水洗いし、水気を切っておく。葉だけを摘み取る。
??のミントの葉、しょうが、にんにくをフードプロセッサーにかけて細かくする。
?細かくした?をボールにとり、砂糖、ナンプラー、レモン汁を混ぜ、好みでラー油を混ぜる。
?焼いた肉類に添える。
ポイント…ミントは変色しやすいので手早く作る。
★ミントシロップ★
?ミントの葉は傷つけないように水洗いし、水気を切っておく。葉だけを摘んでおく。
?小鍋に水とグラニュー糖を入れて火にかけ、沸騰したら?のミントを入れてすぐに火を止める。2分ほどおいて、キッチンペーパーで漉し、そのまま冷やす。
?グラスに大さじ3の?のミントシロップを入れ、炭酸水で割る。レモンやミントの葉を添えて出来上がり。
ポイント…ミントを長く漬け過ぎないようにする。