きくらげは世界中の温帯に広く分布しており、日本でも年間40トン近く生産されています。干したクラゲのようなコリコリとした食感から名づけられたそうですが、漢字では木耳(きくらげ)と書きます。これは形が耳に似ているからとのこと。
栄養成分はカルシウムやマグネシウム、鉄といったミネラルが豊富で、さらに食物繊維はきのこ類の中で1番多く含まれています。
そして骨の強化に注目の成分はビタミンDとエルゴステリン。
骨を強化するためにはカルシウムだけを摂取すればよいわけではありません。骨の構成成分としてカルシウムの他にリンやマグネシウム、他に亜鉛やビタミンKなども丈夫な骨づくりに必要な成分。
ビタミンD…?腸でカルシウムの吸収を促進させる。
?骨や歯へカルシウムの沈着を促進させる。
エルゴステリン…体内でビタミンDに変換される。
(骨粗しょう症予防、滋養強壮、老化防止、美肌効果など)
●今日の料理
★きくらげの中華スープ★
?きくらげは30分ほど水で戻し、石突を取って食べやすく切る。鶏ササミは薄くそいで、さらに細く切る。それに塩こしょうで軽く下味をつけ、片栗粉をまぶす。しいたけは1カップの水で戻して薄切り、春雨はハサミで3〜4cmの長さに切る。長ネギは薄切り。
万能ネギか長ネギの緑の部分を飾り用に細く切る。
?鍋に水としいたけの戻し汁、しいたけ、鶏ガラスープ顆粒を入れて沸騰させる。鶏ササミをほぐしながら入れて混ぜ、春雨を入れて火を通す。火が通ったら、きくらげと長ネギを入れる。
?しょうゆ、塩、こしょうで味を調え卵を溶いて加える。
?卵がふわっと浮いてきたら火を止めて酢を加える。
?器に盛り飾り用のネギをのせる。
ポイント…卵を入れたら煮過ぎないこと
★きくらげ焼きうどん★
?きくらげは30分ほど水で戻し、石突を取って酢としょうゆで下味をつける。長ネギは薄切り、にんじん、しょうがは千切り、豚肉は一口大に切る。
?フライパンにごま油を温め、しょうが、豚肉を炒める。さらに、にんじんと長ネギを炒め、香りが立ったらきくらげを入れて軽く炒める。
?うどんを湯通しして湯を切ってフライパンに入れる。しょうゆとオイスターソースを混ぜて加え、全体にからませる。
ポイント…うどんの湯通しも同時進行できるように準備し、手早く作る。
現在、世界中でTOHUと呼ばれ健康食品として注目されている豆腐。その発祥は2000年以上前の中国と言われ、日本へは奈良時代に仏教とともに伝わったとというのが有力な説。
栄養成分は「畑の肉」といわれる大豆が原料なので、良質のタンパク質が豊富に含まれ、ビタミンB群やビタミンE、カルシウムなども多い。
機能性成分とは体内の状態を調節する成分をいい、豆腐の代表的な機能性成分はレシチン、サポニン、イソフラボン。
レシチン…血管に付着したコレステロールを溶かし動脈硬化を予防するほか、肝臓の脂肪を減らす。
サポニン…活性酸素の働きを抑え、生活習慣病の予防や老化防止。
イソフラボン…女性ホルモンと同様の働きがあり、骨粗しょう症予防や更年期障害の緩和。
●今日の料理
★豆腐ステーキおろしソース★
?豆腐は軽く水切りし、8等分する。大根はすりおろして水切りする。万能ネギは小口切りにする。
?薄力粉と水をよく混ぜて豆腐に付け、削り節を全面につける。
?フライパンに油を温めて豆腐を焼く。(中火で片面2〜3分)
?小鍋にだし汁、しょうゆ、みりんを入れて沸騰させ、大根おろしを加えて火を止める。
?器に豆腐を盛り付け、おろしソースを豆腐の周りにかけて万能ネギを散らす。
ポイント…削り節がはがれないように。
★豆腐プリン★
?ゼラチンは大さじ2の水でふやかしておく。
?小鍋で豆乳と砂糖を温めて溶かし、沸騰前に火を止める。そこへふやかしたゼラチンを混ぜてよく溶かす。
?ミキサーで豆腐をなめらかな状態にする。ミキサーが動いている所に?の豆乳を混ぜて、ふんわりした状態にする。
?器に?を流し入れて、冷蔵庫で冷やし固める。
?小鍋にココア、砂糖、水を入れて火にかけ、なめらかになったら火を止める。粗熱が取れたらブランデーを入れる。
?豆腐のプリンにココアソースを添え、ミントを飾る。
ポイント…ミキサーで充分に空気を含ませる。
日本では緑茶が主流であるが、世界のお茶の生産のおよそ8割は紅茶。基本的にはどのお茶も同じ茶葉から作られていますが、発酵せずに乾燥させたのが緑茶、発酵途中で止めたのがウーロン茶、完全に発酵させたのが紅茶とのこと。
紅茶の栄養成分は微量のミネラルが含まれる程度ですが、苦味成分のカフェインには脳の活性化や胃液の分泌促進、利尿作用などがある。注目の成分はテアフラビン。
テアフラビン…タンニンの一種のカテキンが発酵の働きで結合して
できた紅茶特有の成分。強力な抗酸化作用によって、細胞の酸化を
抑え、高血圧や心筋梗塞、ガンなどの生活習慣病の予防に働く。
●今日の料理
★セパレートティー★
?ポットに紅茶の葉を入れ熱湯を注ぐ。2〜3分蒸らしてから別のポットに移し、グラニュー糖を加えてよく溶かす。
?グレープフルーツは果汁を絞っておく。
?氷をたっぷり入れたグラスに紅茶を注ぐ。
?紅茶の上から静かにグレープフルーツを注ぐ。
★うす切り肉の紅茶煮★
?鍋に水を入れて火にかける。沸騰したら紅茶を入れて濃い目に出す。うす切り肉を広げながら入れて火を通し、紅茶液に入れたまま冷ます。
?レタス、パプリカはせん切り、水菜は3〜4cm長さに、かいわれも同じくらいに切る。
?しょうゆ、酢、砂糖、おろししょうがを混ぜてタレを作る。
?皿にレタス、水菜、パプリカを敷き、豚肉をのせる。かいわれを散らし、タレを添える。
ポイント…肉が乾燥しないように紅茶液の中で冷ます。
かぼちゃは紀元前5000年以上前からある大変歴史の古い野菜。
様々な気候風土になじむので世界中で栽培されていますが、日本へは1500年代にポルトガル船がカンボジアから持ち込んだのが始まりで、このときカンボジアがなまってカボチャになったとか。
かぼちゃはカロテンをはじめビタミンCやEなどが豊富に含まれる緑黄色野菜の代表的な食材。
カロテン…体内でビタミンAに変換され、のどや鼻などの粘膜を健康に保つ。(ウィルスの侵入を防ぐ)
ビタミンC…ウィルスや細菌に対抗する白血球の機能を助ける。
(ウィルスを撃退する)
●今日の料理
★かぼちゃのバターお焼き★
?かぼちゃは種を取り、4〜5cm角に切って10分ほど茹でる。
やわらかくなったら湯を切り粗熱をとる。
?かぼちゃをボールに入れてつぶす。塩と片栗粉を加えてよく混ぜる。充分なじんだら12等分して円形に整える。
?フライパンにバターを溶かし軽く焦げ目がつくまで焼く。(弱火で片面4〜5ずつ)
ポイント…片栗粉を充分なじませる
★かぼちゃのサラダ★
?かぼちゃは種を取って1cm厚さの、くし型に切る。トマトは皮をむいて1cm角に切り、玉ねぎ、パセリはみじん切りにする。
?フライパンにオリーブオイルを温めかぼちゃを焼く。(弱火で片面5分ずつ)
?トマト、玉ねぎ、酢、砂糖、塩を混ぜてソースを作る。
?器にかぼちゃを盛り付けトマトソースをかけパセリを散らす。
ポイント…かぼちゃは充分火を通す
日本酒を造る際、もろみを搾って残ったものが一般的な板状の酒かす。それを4〜5ヶ月熟成させ、やわらかくなったものを踏み込みかすといい、奈良漬けなどに使われる。
酒かすは、麹の働きによって生成されたビタミンやアミノ酸が豊富に含まれる栄養価の高い食材。
健康な皮膚や髪をつくり成長を促進させるビタミンB6。
メラニンの合成に関わるチロシナーゼ酵素の働きを阻害するアルブチン。
肌をやわらかくし、しっとりとした潤いを与えるグリセリン。
などの成分が含まれる。
●今日の料理
★酒かす冷や汁★
?酒かす、みそはグリルで焼いて焦げ目をつける。アジは焼いて身を取る。みょうが、しょうが、青しそはざく切りにする。きゅうりは薄切りにして塩もみしておく。
?フードカッターに酒かす、みそ、アジ、みょうが、青しそ、白ごまを入れてなめらかにする。
?ボールに取り出して水でのばす。塩で味を調え、きゅうりを水洗いして絞ってから加える。器に氷を入れて冷や汁を注ぐ。冷奴や水洗いしたご飯にかける。
ポイント…酒かす、みそは軽く焼いて香ばしさを出す。
★酒かす水羊羹★
?酒かす、粉寒天、砂糖、塩をよくまぜて分量の水でのばす。ゼラチンは大さじ2の水にふやかしておく。
?水でのばした酒かすを中火にかけ、かき混ぜながら加熱する。沸騰したら弱火にして約1分、寒天を完全に溶かす。
??に豆乳を混ぜて沸騰直前に火を止める。ゼラチンを混ぜて溶かし、香り付けにしょうが汁を加える。
?型を水でぬらしてから?を流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
ポイント…粉寒天、ゼラチンを完全に溶かす。